育休明け【歯科衛生士 復帰ガイド】不安を解消して復職する方法

育休明け【歯科衛生士 復帰ガイド】不安を解消して復職する方法

育児休暇や離職中の歯科衛生士が、復職に向けて抱える悩み事や心配は様々です。

例えば?

技術に対する知識の遅れ、知らないスタッフとの関係構築、家事と仕事の両立といった課題が挙げられます。

 

5年以上ブランクのある歯科衛生士は、復帰しても長続きしない。

なんて活字をSNSで目にする事も・・・。

 

ですが、中堅やベテラン歯科衛生士の多くは、育児や子育てのために離職を経験し、無事に復帰しています。

先輩たちも同じような悩みを抱えながら、今では活躍しているんですよ。

だから、皆さんも不安を感じる必要はありません。

 

今回の記事では、結婚や育児を理由に、仕事を離れた歯科衛生士が、職場復帰するための対策を詳しくご案内いたします。

不安や悩みを感じている方には、復職への道のりが「今までよりも楽に」なると思っていただけたら嬉しいです。

 

スポンサーリンク

【歯科衛生士 復帰ガイド】ベネフィット

  • 離職・育休明けの歯科衛生士が抱える復職の不安や心配に焦点
  • 技術の停滞、新しいスタッフとの関係構築、家事との両立などの課題
  • ブランクが長いと復職は難しい?成功した中堅・ベテランの事例紹介
  • 就業歯科衛生士の就業率分析と歯科医療現場の現状は?
  • 読者の不安を解消し、再出発に向けた対策とアドバイス

歯科衛生士の就業率分析

歯科衛生士の就業率分析
就業歯科衛生士についてのグラフ

令和2年度の衛生行政報告書によると、歯科衛生士名簿登録者数は298,644人。

ですが、実際に歯科衛生士として働いていたのは142,760人です。

資格所有者が働く割合は、年々増加する傾向にありますが、現状は「2人に1人」もいませんでした。

 

そして、

働く年代のピークは新卒者が多くいる20代ですが、年次推移による統計では20代後半から34歳前後に離職するデータがあります。

 

離職した歯科衛生士が復帰に向けて抱える悩みとは?

離職した歯科衛生士が復帰に向けて抱える悩みとは?
復職に悩みを持つ女性

以前と同じ職場で働けるなら、不安に思うことは少ないでしょう。

ですが、家庭の都合により通勤しやすい別の歯科医院を探す人の方が圧倒的に多いと思います。

 

求人広告の内容と、面接時に見学した治療室を見ただけでは、医院全体の雰囲気も分かりませんし、スタッフの実務も気になりますよね?

 

スポンサーリンク

今の技術や治療方法が分からない

特に多いのは、セレックやエアフローの導入、電子カルテの操作など、以前には無かった電子機器の扱いです。

また、中途採用には研修期間が無いので、初出勤から「歯科予防処置などを任される」と考えた時に、今の自分に出来るのか不安を感じると思います。

 

処置や治療に関して、新たな専門用語が「飛び交う」なんて事はありませんが、ドクターの診療補助に入った時に、自分のスキルダウンを痛感するかも知れないですね。

 

このような不安を感じた時、最善の対策方法とは?

技術的なブランクを埋める

今の技術や治療方法が分からない」と悩んでいる方には、とってもオススメできる解決策があります。

それは、一定期間を歯科助手として働くことです。

現在の治療やスタッフの働き方を間近に見ることで、新たな技術と知識を取得して、忘れていた作業の感を取り戻しましょう。

復帰までの流れは?

希望条件に合う歯科衛生士の募集広告を探し、医院に直接連絡をしましょう。

そして、「ブランクが長く、即戦力として実務できるか心配なので、しばらくは歯科助手として働けませんか?」と尋ねてください。

どこも歯科衛生士は不足しているので、あなたの要望を断る歯科医院は少ないと思います。

デメリットは、歯科助手のお給料になるので20パーセントくらい安くなります。

 

スタッフとの人間関係

歯科衛生士は「女の世界」です。

大御所が存在する医院では、馴染めるか心配ですよね?

 

また、チェアが6台以上あるような中型以上の歯科医院では「派閥」が出来ているかもしれませんし、歯科助手と歯科衛生士の仲が悪かったり、若手とベテランに壁があったり・・・。

 

ミスをしたり、他のスタッフに迷惑をかけたりして、「除け者扱い」や「陰口を言われたり」と考えてしまい、働く前から心配する人も多くいるみたいです。

 

ですが、人間関係を上手くするコツを知ったうえで職場に入ると、初日から馴染める人も多くいるんですよ。

人間関係の構築に焦りは禁物

もし、再就職する医院で「人間関係の構築」を第一に考えるなら!

初日から技術をアピールするよりも、あなたの人柄や仕事に対する姿勢を知ってもらう方が、まわりのスタッフに親しみを与えやすいと思います。

例えば?

「知りません」「出来ません」「分かりません」と言って終わるのではなく、「知りませんので教えてください」「出来ませんので教えてください」「分かりませんので教えてください」の方が圧倒的に印象が変わります。

また、周りのスタッフに不信感を与えるので、メモしたい時は休憩中に書きましょう。

休憩中であれば、先輩スタッフに質問しながら雑談もできるので一石二鳥ですよね!

 

ですが、どうしても我慢できない医院に再就職してしまったら?

限界まで働き続ける時間を、次の転職活動の時間に回した方が利益になると考えます。

ただし、復帰後に直ぐに辞めてしまうと、次の転職活動時に印象を悪くします。

先方には、この人は「長続きしない」「我慢しない」「改善の努力をしない」と思われるかもしれません。

 

短い期間で転職を考えるのであれば、今の職場を辞めずに休日などを利用して「働きながら転職活動」することをお勧めします。

 

余談ですが、

私は、人材紹介に登録しているので、1回限りのスポット勤務をすることが年に数回あります。

たった1日だけでも、スタッフさんとは仲良く仕事をしたいと思うので、勤務時間の30分前には到着して医院の前でスタンバイしています(笑)。

 

過去の技術では不安

これって何か分かりますか?

21歳で歯科衛生士として働き、25歳前後で結婚退職した方が感じる不安です。

 

あまり多くの経験を積まずに退職し、子供が小学校に入るタイミングで再就職を考えると、ブランクは6年~7年あります。

わずか4年余りの経験だけで、即戦力を期待する中途採用の医院で働けるだろうか?

自分より若い新人スタッフの方が仕事が出来るのでは?と不安に思い、他職種に再就職する人は非常に多いのです。

 

でも、せっかくの国家資格を無駄にするなんて「もったいない」!!

歯科衛生士のための復職支援事業

過去の歯科衛生士歴は3年、ブランクは10年。

こんな方であれば、歯科衛生士としての業務に自信を無くしているかも知れませんね。

 

万一、私のミスが原因で医療事故でも起こしたら!

もう少し経験を積んでから休職すれば・・・と後悔し、自動車教習所「ペーパードライバー講習」の歯科衛生士バージョンがあればって思いませんか?

 

実はあるんです!

歯科衛生士の復職支援事業」や「歯科衛生士の復職支援大学研修センター」などです。

定員や申込期限があるので、行きたいと思った時に行けるか分かりませんが、自信の無い方には頼もしい復職支援事業だと思います。

これ以外にも、各都道府県や団体でも行っているので、「歯科衛生士 復職支援」←に地名などをプラスしてGoogle検索すれば、複数ヒットすると思います。

 

ブランクを取り戻し、新たのスキルまで身に着けられる「復職支援」は絶対にオススメです。

 

家事と仕事の両立が心配

特に不安を感じるのは?

万一、子供が熱を出したので学校まで迎えに来るよう連絡があったり、病気の看病のため仕事に行けなくなることです。

 

スタッフ不足の歯科医院では、急な「早退」や「当日欠勤」を快く承諾してもらえないかも?と考えてしまいます。

でも、これって小さな子供がいる家庭では避けられない事情ですよね!

 

「子育て」を優先して、家事と仕事を両立させる働き方とは?

 

「家事」と「子育て」と「仕事」

それ以外にも「プライベート」の充実も大切です。

でも、歯科衛生士として働きながら「家族」と「自分」の時間を作れるのでしょうか?

 

答えを「一つ」挙げるとしたら!

子供に手が掛からなくなるまでは「正社員」として働く事を断念することです。

理想の収入よりも減額になると思いますが、「午前中」だけのアルバイトを検討してみてください。

 

まずは、仕事・家庭・生活環境を馴染ませてから、働く時間を増やしていけばいいと思います。

 

私が週2日だけ働いている歯科医院にも、長年アルバイト(平日3.5時間)を続けていた方がいましたが、お子様が中学生になるタイミングで正社員登用されました。

アルバイトなら家族の予定に合わせて、旅行や帰省の休暇を取れるのでプライベートも充実できますよ。

 

歯科医療現場の現状が気になる

「昔からの悪しき習慣」は改善されているのか、気になりませんか?

休憩時間に事務仕事をさせられたり、残業手当が付かなかったり、患者の前で説教されたり、週休1.5日しか無かったり、代休消化日を強制的に決められたり、有給制度が無かったり・・・

稀に、レントゲン撮影は「歯科衛生士の仕事」だと思っていた人もいます。

 

近年、「働き方改革」「コンプライアンス」「セクハラ・パワハラ」などの言葉を聞きますが、昔からの働き方は今も続いているのでしょうか?

 

改善と現状維持

20年前の歯科医院現場は経験していないので分かりませんが、60代の先輩スタッフに尋ねると「かなり改善されている」と言います。

ただ、昔ながらの歯科医院では、福利厚生や昇給制度は「放置されたまま」「現状維持」って感じでしょうか?

 

多くの歯科医院は院長の個人経営なので、息子さんなどに代替わりするまでは「体制が変わり辛い」のが現状ではないでしょうか。

 

ですが、「歯科衛生士法」や「労働基準法」「コンプライアンス」に違反するような医院があれば、直ぐにスタッフが通報すると思うので、一定の改善はされていると思います。

 

ブランクが長いと採用されないのでは?

先ほど、子供が小学校入学のタイミングで「ブランクは6年~7年」と書きましたが、小学校の高学年になってからなら「約10年」、中学校入学まで待つなら「約13年」の休職期間になります。

技術どころか、専門用語まで忘れてしまっては、歯科衛生士として採用されないのでは?

このように、長いブランクは「復帰の足枷」となり、せっかく取得した国家資格免許を休眠させている30代以上の方は少なくないと思います。

 

いったい、歯科衛生士のブランクは何年までが「範囲内」なのでしょうか?

 

ブランクの許容範囲は?

離職した歯科衛生士のブランクは「何年までが許容範囲内」だと思いますか?

あくまで私の意見ですが、ブランクは1年でも15年でも気にせず復帰できると考えています。

 

大事なのは、復帰を考えてから働き始めるまでの「準備」です。

この記事に書いた幾つかの例えに、あたなも当てはまるなら「対策」を参考にしてください。

 

私の先輩の話

先ほどお書きしました、平日3.5時間のアルバイトから正社員登用された、私の先輩「歯科衛生士年表」です。

21歳:岡山県の歯科医院に就職
27歳:寿退職
28歳:夫の転勤のため私の住む町に引越し
29歳:出産 ~ 子育て
38歳:午前中だけ3.5時間のアルバイトを始める
40歳:私と出会う(^▽^)/
42歳:正社員登用

復帰までに11年間のブランクがあり、子供も小さかったので午前9時から12時半までのアルバイトを約4年間続け、現在は正社員として働いています。

本人いわく、3.5時間は短いけど、午後から家族と自分の時間を作れるので「この働き方は正解」と自画自賛していました。

 

慢性的な人手不足と言われている「歯科業界」でアルバイトをするなら、短い時間から始めることが「長く働き続けるコツ」みたいです。

そして、少し長く働いても良いかなって思った時だけ延長して働く。

例えば?

基本は午前中だけしか働きませんが、「期間を決めたり」「毎週1日だけ」「月1日だけ」延長して働けますと申し出ると・・・

「院長に喜ばれます」と、先輩はニコニコしながら話してくださいました。

 

逆に、最初から毎日5時間とか6時間勤務をすると、たった1回の早退でも嫌な顔をされる事もあるので、勤務時間は十分に考えて決めましょう。

 

【歯科衛生士 復帰ガイド】まとめ

いかがでしたか?

ブランク期間が長ければ長いほど、心配や不安が増えるのは誰でも同じです。

大切な事は、何も対策せずに復帰することよりも、しっかりと復帰プランを考えて行動することだと思います。

 

今回の記事に書きましたアドバイスを、あなたの「復帰プラン」に取り入れることで、働きやすい職場に巡り合えることをお祈りいたします。

スポンサーリンク