突然の「悲しいお知らせ」と私の未来への選択

突然の「悲しいお知らせ」と私の未来への選択
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ある日の夕方、スマホに届いたラインの通知。

送り主は、私が登録している紹介会社の社長だった。

「明日の仕事終わりで合流できる?」

普段と少し違う雰囲気に、思わず「どの辺りですか?」と返すと、「お酒抜きで話したいから事務所に来てほしい」と即答されました。

「え、私・・・何か、やらかした?」

不安になり「何系のお話ですか?」と私が続ける。

すると社長からの返事は、「あなたの将来に関係してる、詳しいことは明日」とだけでした。

この言葉に少し安心したものの、「本当に安心していいの?」と心の中でつぶやく。

「えっ、もしかして・・・お見合い?」なんて、無理やり楽しい想像をして心を落ち着かせようとする私でした。

記事の内容

美人社長との対面、そして不安から安堵へ

翌日、週二日を勤務する医院の仕事を終えた私は、自宅とは反対の駅に向かい事務所へと急ぎました。

「お疲れ様です・・・、遅くなってすみません。 私、何かしてしまいましたか?」

少し暗いトーンで社長に挨拶する私。

ちなみに、この紹介会社の社長は女性。

しかも超美人!私が卒業した大学の先輩で、年齢は一回り以上上ですが、憧れの存在です。

社長はニッコリと微笑みながら、

「お仕事お疲れ様、呼び出してゴメンね。」

「お腹すいたでしょ、話が終わったらご馳走するから」と言ってくれました。

その一言で、胸の奥に渦巻いていた不安がほどけていきました。

反省を迫られるような話ではないと分かった瞬間、24時間ぶりに心臓が安堵したのです。

「悲しいお知らせ」歯科業界からの撤退宣言

「いきなり、本題に入るわよ」

社長の真剣な表情に、思わず心の中で「何やろ~」と先月覚えた大阪弁がこぼれる。

「実は、この会社は年内をもって歯科業界から撤退し、病院医療に専念することになりました」

「せっかく、この会社で頑張ってくれていたのに本当にゴメンなさい」

ガーーーーン ( ;∀;)

安堵していた心臓が、再びバクバクバクバクッと暴れ出す (◎_◎;)

社長はさらに続けた。

「実は、今年の3月末には決まってたんだけど、あなたが4月に大阪に行くから、戻ってきてから話そうかなと思って・・・」

「歯科衛生士の人手不足は、歯科医院だけじゃなく紹介会社も同じなの。長く在籍してくれる人は少なくて、依頼があっても出せるスタッフがいないのが現状」

「恐らく今後は人件費の高騰が続くし、紹介会社に手数料を払ってまで案件を出す医院は減っていくと思う」

「紹介会社に頼るよりも、魅力的な給与条件をハローワークに出した方が、医院も歯科衛生士もウィンウィンなのよ」

社長は決定事項を淡々と私に説明してくれました。

将来の選択肢を提示されて

「私はどうなりますか? 今から看護学校に通えって言うんですか?」

思わず渾身の冗談を投げる私は、緊張を隠すための精一杯の笑いでした。

社長は少し笑ってから、真剣な目で言いました。

「うちの社員になる? それが一番いいと思うけど?」

たしかに、私は大学卒業後に商社で事務も営業も経験し、相手は大きな大学病院や系列ばかり。

だから「社員」という選択肢も悪くはない。

でも、心の中では別の声が強く響いていました。

「私には副業で3千万円を稼ぐって決めてるし・・・」

「真剣な目標だけど、こんな理由で断ってもいいのかな?」

そんな迷いを見透かすように、社長は続けました。

「もう一つは、あなたを正規雇用しがっている複数の歯科医院に就職を紹介する案」

「いきなりだから即答はできないと思うけど、歯科衛生士を続けるなら、あなたの希望する医院に絶対に就職させてあげる」

私はしばらく黙り込み、心の底から出てきた気持ちを口にしました。

「就職するなら歯科衛生士ではなく、社長の元で働きたい。でも・・・私は今のライフワークが気に入っているので、できる限りアルバイトで生計を立てたいです」

恐らく、この答えは社長も予想していたのでしょう。

穏やかに微笑みながらこう返してくれました。

「じゃあ、夏くらいまでに正式な返事を聞くね。その答えが今の想いと変わってなかったら、今勤務している2つの医院に直接雇用をお願いする。時給の交渉は最後まで責任を持って私がやるから安心して」

その瞬間、胸の奥がじんわり温かくなりました。

私の理想を理解してくれる社長。

すべてお見通しなのに、最後まで私の答えを尊重してくれる。

私は社長が大好きです。
親戚のお姉さんのような存在で、お洋服を借りたり、セミナーを一緒に受講したり、毎回美味しいディナーをご馳走してくれる。 前回の記事には書いていませんが、私の様子を見るためだけに、大阪の医院まで日帰りで来てくれたこともありました。

そして、少し寂しげに声のトーンが落ちた社長を見て、私も心の中でつぶやきました。

「社長と縁が切れるのは寂しい・・・ですね」

だから、「来年からは社長とはお友達で」と言おうとした、その矢先に――!!!!

それでも支えてくれる社長の存在

社長はニヤッと笑い、爆弾発言が!

「ワインの勉強も終わったんだから、次は医療事務技能認定試験を受けてね」

「簿記検定も持ってるし、合格したら今度は病院を紹介してあげるからね!」

「あなたは絶対に病院向き! 試験は 7月に受ける?  それとも12月にする?」

「これって 二刀流だね!」

畳みかけるような提案に思わず笑ってしまった。

やっぱり、私のことを一番理解していて、背中を押してくれる存在はこの社長だ。

ただの上司ではなく、時に親戚のお姉さんのように寄り添ってくれる、大好きで大切な人。

結局、答えは夏まで持ち越しになったけれど――。

来年も多分、今の医院でアルバイト歯科衛生士を続けている自分がいるだろう。

そして、病院でも働いているかどうかは・・・その時のお楽しみ。

まとめ|「悲しいお知らせ」は新しい始まりに

突然の「歯科業界撤退」という知らせに動揺したけれど、その裏には業界全体の変化と現実がありました。

紹介会社という仕組みが揺らぐ中でも、私には「社員になる」「歯科医院に就職する」「歯科医院に直接雇用でアルバイトを続ける」「新しい資格を取って病院に挑戦する」という選択肢が用意されていた。

迷いながらも、自由に働ける今のスタイルを大事にしたい気持ちは変わらない。

「悲しいお知らせ」は確かにショックだったけれど、同時にこれからの自分の働き方を見直す大きなチャンスでもありました。

来年、私はどの道を歩んでいるのだろう――。

答えはまだ分からない。でも、来年に向けた楽しみが増えたのは財産だ。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • ワイン講座を一緒に受講した畑山です。
    トップ画像で直ぐに分かりました!相変わらず美人ですね!!
    あの時、「ブログ見てください」って言われましたが、二次試験に向けて必死だったのでブログ名を忘れてしまって探し出せませんでしたが、ようやく見つけました❕
    私は歯科業界に無縁ですが、この記事も涙ぐみながら読ませていただきましたよ。
    頑張ってね❕ これからも読むからね❕

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