今回は、当ブログに寄せられた読者メッセージをご紹介します。
投稿してくださったのは、34歳になり歯科衛生士を目指すと決めた主婦の方です。
本文は一部を私の言葉に書き換えて掲載していますが、内容そのものに修正や補足は一切ございません。
投稿者ご本人の了解を得てご紹介いたします。
主婦が歯科衛生士を志したきっかけ
子育てに一段落がつき、「正社員として働きたい」という思いが強くなったタイミングで、彼女は新しい職種を探し始めました。
以前の職場に復帰する道もありましたが、10年以上のブランクや人間関係の変化から断念。
その中で「国家資格を持ち、長く働ける仕事」に魅力を感じ、歯科衛生士という道を選択しました。
入学金や授業料は夫の理解と協力、子供たちの学費は公立高校無償化や私立の減免制度といった政策の後押しもあり、挑戦する環境を整えることができたそうです。
一念発起して国家試験を目指す34歳の主婦は、秋に3年制専門学校の一般入試を受け、年が明けた春から十数年ぶりの学生生活を送ります。
学校生活と仲間との絆
専門学校に入学すると、クラスは10代の女子学生ばかり・・・
(私は来月には35歳に)
年齢差から不安を抱えていたものの、初日から声をかけてもらい、休み時間には自然と周囲に人が集まるほど打ち解けることができました。
2年生では歯科助手のアルバイト募集がありましたが、年齢を理由に応募をためらったことも。
それでもクラスメイトから「一緒に行こう」と誘われ、受け入れてもらえていることを実感できたのは大きな支えになったと語っています。
通学電車を時間を決めて一緒に登校したり、補習やアルバイト、放課後のファミレスなどで過ごした時間は、主婦業を忘れて「学生気分」を満喫する貴重な思い出となりました。
国家試験と就職活動、家族への感謝
3年生になると、息子は高校受験、母である彼女は国家試験と就職活動に挑む一年に。
息子のサポートは、高校生の姉と夫に任せきりで申し訳ないと思いつつ、就活や国家試験などあわただしい日々を送りました。
就活では、もちろん年齢制限はないのですが、・・・入社時には37歳と11ヶ月になっています。
「こんな新人歯科衛生士を採用する医院はあるのかな?」と、就職への不安よりも年齢の方が気になる時期もありました。
いろいろと歯科衛生士の勤務実態を周りの生徒たちと話し、「グレーな医院だけには絶対に当たりたくないね」と祈りながらも、楽しく就活を続けたそうです。
主婦でもあるため、「自宅から40分圏内」という条件で求人も探し、一つの求人に目が留まり勇気を出して応募。
面接では「高齢の患者様が多いので、あなたの年齢の方が安心感を持っていただける」と言っていただけ、後日内定の連絡を受けました。
もし、国家試験に落ちた場合でも、歯科助手として1年間勤務できる条件付きで、温かい配慮も受けたそうです。
周りの生徒も次々と内定を決め、最終目標である国家試験に向け、皆が一丸となって勉強した日々は今でも忘れられない思い出です。
年が明けると、親子そろって受験勉強のラストスパート。
合格発表の前に卒業式があり、緊張と不安の入り混じった表情が印象的でした。
入学当初は未成年ばかりだったクラスメイトも、気づけばお酒を飲める年齢に。
卒業式では「全員合格して謝恩会で再集合しよう」と誓い合い、年齢を超えた友情が芽生えました。
幸いにも、子どもたちは2人とも公立高校に進学。
学費負担も軽くなり、「今度は自分が働いて家族に恩返しする番」と心に決め、国家試験に合格。
3月末から歯科医院に就職し、新たな社会人生活をスタートさせました。
年齢を理由に諦めない勇気を
今回ご紹介した主婦の体験談は、「年齢を理由に諦めなくてもいい」という強いメッセージがあります。
家庭や子育てと両立しながらも、資格取得に挑戦し、国家試験に合格して就職を実現することは十分可能!
私自身も現役の歯科衛生士として働く中で、このような挑戦を心から応援したいと思います。
もし、「年齢的に遅いかも」と不安を抱えている方がいたら、ぜひ一歩踏み出してみてください。
コメント
コメント一覧 (1件)
泣けてきました
優しい同級生に恵まれたのは、その方の人柄ですよ