2025年5月、長くお世話になってきた紹介会社から「歯科業界から撤退する」という連絡を受けました。
安定した歯科衛生士の確保が難しくなり続けていることが理由です。
現場で働く側だけでなく、採用を支える側にも人手不足の波が押し寄せているのだと改めて実感しました。
私の現在の勤務スタイルは、紹介会社を通して複数の歯科医院でアルバイトとして働く形です。
しかし、2025年12月末をもってその契約が終了することになりました。

今後の働き方を考えるにあたり、紹介会社へ就職するか、医院の社員になるか、あるいは別の資格を取得して新しい職種に挑戦するか?
選択肢は幾つもありましたが・・・
決断|直接雇用で続けるという選択
9月に入り、紹介会社は各医院への挨拶回りで多忙を極め、なかなか社長とゆっくり話す時間が取れませんでした。
そんな中、9月15日の祝日に「食事でもどう?」と誘われたときは本当にうれしかったです。
普段なら仕事の話が中心になる食事の席なのに、この夜は一切なし。
いつもより静かな時間が流れる中、私は心の中でいろんなことを考えていました。
もしかして、紹介会社の社員になる話を断ったのを根に持ってる?
それとも、歯科医院に直接就職すれば会社に紹介料が入るのに私が断ったこと?
いや、7月の医療事務試験を受けなかったのが気に障った?
そんな風に考えても仕方がないのに、どうしても気になってしまう・・・。
ところが、帰り際に社長から意外な一言が!
「暇なときは、うちの事務を手伝いに来てね」「週1日くらいなら、うちでバイトできるでしょ?」
えっ、それってもしかして…?
以前、私が「社長のそばで働きたい」と口にしたことを覚えてくれていたのかもしれません。
胸の奥がじんわり温かくなり、思わず即答してしまいました。
「はい、絶対に行きます!」
・・・と返事をしてしまったんです。
「返事をしてしまったんです」?
社長の“忘れていない質問”と医療事務の挑戦
後日、
「薫は7月の試験受けていなかったから、12月は受けるんだよね?」美人顔の奥に潜む微笑みが・・・
そう、あの“医療事務の資格試験”です。
「週1のお仕事はデスクワークですよね?」と念を押す私に、社長は少し言葉を濁しました。
「もちろん、パソコン作業がメインだけど・・・」
・・・ その“けど”が怖い・・・。
「けどって何ですか?」と尋ねると、社長はニッコリ笑って、「会社の事務兼、医療事務っていう素晴らしい働き方を薫に紹介したいの」と明言。
“やっぱり忘れてなかったか・・・”と、私は半ば観念しました Ω\ζ°)チーン
医療事務の仕事は、短期間の紹介は滅多に無いのですが、稀に数日だけお願いされることもあるそうで・・・
その話の流れで社長がポロッと、「薫にも一度、医療事務の経験を積ませたいのよね」と白状しました。
・・・やはり、そう来たかと思わず笑ってしまいました(笑)
ですが、その言葉には「社長の描く青写真」よりも、ずっと温かい思いやりが隠れていました。
医療事務の仕事を勧めてくれたのは、「新しい経験を積ませたい」という思いからだと社長は言っていましたが・・・
恐らく本音は、私が歯科衛生士としてこの先も安定して働けるのかを心配してくれているのだと思います。
実際、私の年収の約7割は2つの歯科医院からのお給料で、残りの2割は副業やプチ投資、そして1割は短期で働く歯科衛生士アルバイトの報酬です。
来年からは、その「1割」が丸ごと無くなります ( ノД`)シクシク…
もし、昨年の年収が1億円だとしたら・・・なんと1千万円の減収という計算に!
もちろん冗談ですが(笑)、それくらい変化が大きいということです。
だからこそ、
「スキマ時間に会社でデスクワークをしながら、新たなスキルを増やして、医療事務の経験も積めばいいじゃない」
と社長は言いたかったのだと思います。
そうすれば、仕事の幅も広がり、収入もキープできる。そんな未来を私に描いてくれていたのでしょう。
まとめ|変化の中にある温かな縁
紹介会社との契約が終わることは寂しい反面、社長との関係が続いていくことが素直にうれしく感じました。
仕事の形は月日とともに変わっても、人とのつながりは途切れないと思える時間でした。
来年からも歯科衛生士としての仕事を軸に、幾つかの医療事務資格に挑戦していきます。
幾つかって?
医療事務の試験は、それほど難しくないし、複数の民間団体が実施しているので種類もたくさんあります。
試験はオンラインや自宅受験も可能なので興味のある方は、ネットで調べてみてはいかがですか?
最後に、
職場も環境も少しずつ変わりますが、大切なのは「続ける勇気」と「学びを楽しむ気持ち」。
社長との“第二章”、私の“第二章”・・・
どんな展開になるのか、私自身も楽しみにしています。


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